JEANS INSIDER

・スソ上げ(カットオフ)

学校の家庭科でミシンでの雑巾作りが、とりあえずカタチになったという人なら、ジーンズのスソ直しはちょっとコツを掴めば意外に簡単でしょう。
この際、家にミシンが無い人も「ああ、こういうものなんだ」と知ってもらいましょう。いずれなんかの役に立つこともあるかも…。


ハサミで切る線を付けます。
いきなりですが、ジーンズの広げ方が大きく2通りあって、一つはジーンズをたたみなおさずそのまま広げてシームからシームへ線を引く方法、これはたぶん、一番一般的なやり方。
もう一つはトラウザーの様にセンタープリーツでたたみなおしてから、後ろ、前、それぞれの真ん中同士を線で結ぶ方法。
筆者は実は後者派で、それがいくつかの面で理にかなっていると思うので、詳しくは後で説明するとして、今回はこれで行きましょう。




まず写真のように長すぎる分を計ります。その場合、穿いて合わせた時に、かかと側でピン、またはクリップで止めておいてある事が条件です。



計った長さの位置をスソの両側へマーキングします。マーキングにはチャコという専用の平たいチョークがあるんですが、なければ色鉛筆でもOK...チャコなら黄色が万能的に使えるのでお勧め、実際どこのジーンズショップも黄色が多い。
(注)ベージュ系等のトラウザーでは強くマークすると簡単に消えなくなる事があるようです。



筆者は効率を考えて左右のスソをちょっとだけずらして両方同時にマーキングしてました。


縫いしろが3センチ必要なのでマークした3センチ下に再びマーキングします。ただし写真のような竹尺ならば幅がちょうど3センチなので、最初のマークに合わせてスソ側へ新たにいきなりズズーッと線を引けば完了です。だからジーンズ屋はこの竹尺が手放せない。






なるべく良く切れる大きいハサミでスソを切り落とします。シームの部分は厚いので力が必要。



さてここで縫い始めてもいいんですが、家庭用のミシンでは巻き込み縫いのシーム部分が生地12枚分というゴツイ厚さに負けてしまう可能性があるので(ショップでは木槌で叩いたりする)写真のように生地を1枚、3センチくらい巻き込みから引き出して切り捨てます。この時、スソそのものがばらけないように注意が必要。


このままではチトしんどい!


指に巻き付けて巻き込みのカドだけを3センチくらいすくうように切る。


すると一枚だけ引き出せるようになる。これをカット



ミシンをセットアップします。針は16番の厚地用。糸は30番手をお勧めします。
通常ジーンズ用の糸は番手20といいますが、家庭用ではマッチングが悪くてテンションがキツ過ぎたりと、うまくいかないようです。筆者の知っている洋裁屋さんも30をすすめていました。強度も十分で、見た目もほとんど変わらないです。
同じ意味で針も、商業用ミシンの18番よりは16番がいいようです。





ミシンは古くてOK
むしろ最近のジグザグミシンよりも写真のような年代ものが合っていますね。
ちなみに筆者のこれは粗大ゴミに出されていた物を5000円くらいで卓上型に改造してもらったもの。




とりあえず、切ったスソで試し縫いしましょう。糸の太さが変わると糸のテンションバランスが崩れる事があるので、ここでチェックします。
送りのピッチもジーンズ向きの長めにセットしなおします。



縫い初めはスソの内側からぐるっと回って再び内側で3センチくらい重なる様に縫うわけです。ただしヴィンテージモデルに限っては、オールドリーバイスのそれに習って、スソ外側(アウトシーム)で糸を重ねる縫い方が本格とされているようです。

もし、つめる長さが1.5センチくらい、または倍の3センチだったら、カッターでスソをほどいて、つめる量だけハサミでぐるりと切れば大丈夫です。
縫い幅(約1.5センチ)をひと折り、倍をふた折りと言って「ふた折りつめでお願いします」といえば、だいたい通じます。ちなみに3倍の場合はスソそのものを丸く切り落とすので「切り落とし」と言ってました。あくまで筆者の場合ですが…。

モーニングカット

スソの広いストレートジーンズやブーツカット、ベルボトムジーンズではお客さんの好みでスソの前側がすこし持ち上がった斜めの切り口に仕上げることがあって、これがモーニングカットです。

マーキングの時に後ろ側はそのままに前側をプラス1センチ〜1.5センチにします。 あまり極端に角度を付けると縫い辛くなるのでこの程度がいいのです。ベルボトムだったらカーブ尺という曲がった竹尺で線を引くのが通ですね。

それから実は、もともとジーンズそのものがモーニングカットのように、縫製されている場合があるんです。冒頭で書いたように、センタープリーツから寸法を出す方法にこだわったのは、後ろスソで合わせる精度の良さに加えて、なるべくオリジナルのカタチをキープしてカットしたいという筆者のささやかなこだわりだったのです。


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