自作派、集結せり!

先日、(というか一ヶ月以上前になるが)linkページにもあるSeamsさんと一緒にやはりlinkページにあるEureka Jeans(以下Eureka)さんの川口市にある自宅へおじゃまさせていただきました。
実は3人で逢うのは2度目で、最初はもっと暑い時に都内でビールを飲みながら、いい大人がバッグからごそごそジーンズを取り出して、ああだこうだとやったのであります。
その時「ではまた涼しくなってから・・」と終わってから、なるほどしっかり寒くなって、やっとまた再会というのが先月(11月)でした。
Eurekaさんと私は同じ埼玉ではあっても、そう簡単に会えるような近所ではなく、一方Seamsさんは茨城ということで、時間も限られてしまいましたが(さらに私の遅刻も加わり)まーホント、いろいろと面白かったです。

やっぱり家庭用だった


いったい、家でジーンズを手作りするヒトタチというのは、どういう事?というのが世間一般の感覚かもしれない。それ以上に私を含めて少しでも業務用ミシンを踏んだことのある人ならよけいに「家庭用で大丈夫か?」と心配するもんですが、身長190cmはゆうにあろうかというEurekaさんが向かっていたのは本当に軽そうなポータブルの家庭用ジグザグミシンでした。

前回も、また今回もいろいろその作品を見て、巻のダブルステッチ等、しっかり当然のように縫われているジーンズを知っているので、改めて凄いなあと思ったんですが、しかし一緒にいたSeamsさんももちろん家庭用ジグザグで、こちらは当然と受けとっている様子…。この構図はハタから見て少し不思議な世界をかもしだしていたかもしれないですね。
そしてその年季の入ったミシンの隣に、「最近やっと買いました」というベビーロック(3本ロックミシン)がピカピカしていて、いかにも「これから更に作り続ける」という意気込みを感じさせてました。

材料を探せ!


ジーンズを作るにあたっていったい何が大変かというと、それはもう材料探しであります。
いやもちろん、単にデニムで5ポケットパンツを作るだけならそんなに大変ではありません。
デニムはオンス別にかなり出回ってるし、型紙も探せば似たようなものはありますよねえ。
だけれど、あくまでマニアックにこだわるジーンズとなると、ミミ付きデニム、20番30番各種の綿糸(白黒は比較的手に入る)ボタン(ほとんど選べない)リベット(皆無)パッチ(革にどうやってプリントするか...紙なら皆無)もう全部と言って良いくらい無い。
というわけで、初対面および今回の2回とも、話題は「どこにありました?」で盛り上がるのでした。
この日は特にパッチの作り方に集中。SeamsさんもEurekaさんも革は独自にいろいろ購入して、洗ってみたりお湯をかけてみたり、色を塗ってみたりと一通りやっている様子。しかしパッチには日付の記入しかしていなかったSeamsさんに対してオリジナルプリント派のEurekaさん、テーブルの上にはたちまちパッチスタンプの変遷を知る歴代の代物が並ぶのであります。なんと最初は消しゴムを彫刻刀で彫ったものだったり、ハンズで買ったというエッチング式のスタンプだったり、おお!中には遊びで作った某ブランドのコピーまで…。ちなみに最近のは友人に作ってもらったというアルミの削り出しで、これは本当に良くできてました。

この日は場所がEurekaさんちということで、どうしてもその現場のものに目が行ってしまったのですが、例えば感心したのは、机の引き出しや小瓶に大事に整理された材料。少ない物資を大事にしていて、特にリベットは貴重だったらしく古いジーンズから丁寧に取ってフィルムケースにしまってあったりする。
もちろん、それらの取り付けもそれぞれ自己流で、それをお互い披露するというのがまた盛り上がる。私なんかJ-oneの工具に苦労したので、よけいに共感できたりします。

完璧なモノはなかなか無い


私も今回の2人に出会う前に何本も小さなジーンズを家で作っていたのですが、結局参考になるのは、手元にあるジーンズのみであり、そこから手順を想像してパズルを組み立てるしかなかった。
きっと、日本でジーンズを作り始めた時もそういう感じで手探りだったに違いないけれど、プロの仕事となれば、そのやり方などはプロの常識の範囲に収まってしまうのではないかと思う。
ところが、プロな環境にない、あまっさえ洋裁の常識もないという中ではとにかくホンモノを見るしかない。流行のレプリカジーンズではなくホンモノですな。
EurekaさんもSeamsさんも、その点、「よく見てんなぁ〜」である。
Eurekaさんなんか、雑誌の切り抜きを丁寧にファイリングしてあって、ジーンズの内側が少しでも見えていればスキャナーで拡大して、その手口を確認するらしい。
そんなわけだから、市販の復刻ものジーンズのアラが気になってしょうがないらしく「ボタンホールがきちんと出来てるのはまだレプリカでは見たことないです」「バックポケットの付け方はほとんど間違ってますね」さらには「最近やっとコインポケットの耳の折り方がちゃんとなってますね」という具合であります。
まあ、Eurekaさんの場合、家庭用ミシンではもう行くところまで行ってる感じ。
どうにもならないのは、環縫い(チェーンステッチ)と極太の糸くらいで、この点は悔しそう。
最近では、完璧よりも自由奔放な方向へ向いてるようでしたが、彼がもし環縫いミシンなどを手にしてしまったら再び納得いくまで極めようとする気がします。


リベットが整理された小瓶。フイルムケースも大活躍してました。
何故かリベットの足の方はハンズで売られていたのを発見。即全買いしたEurekaさん。
しかしワッカの部分は無く、銅の小さい円盤を購入。真ん中にコツコツ穴を空けるという方法で作製とか・・・涙ぐましい。

Seamsさん自作のリベットポンチ。
リベットには精密な加工が必要なのに、これは完成度が高いようです。

私(insider)はこの日、大したジーンズは持って来られなかったのでせめてもの資料にリベットやボタンの手持ちのカタログを持って来た。
この後ろの黒い扉の向こうはジーンズ部屋になっていて、自作のジーンズもさることながら、買い集めたナショナルブランドの珍しもの、レプリカものが大量に…。ダンボールも3つほど積み上がっていた。

この日Seamsさん(右)も私も新作のジーンズを何本か持参。お互い品評しあう。
私(左)が見入ってるのは、Eurekaさんが買ったという無名の古いキッズジーンズ。
8オンス程度の生地で凄くいい色になってる。この生地でシャツ作りたい!!と思いを馳せる。

「どこにありました?」の次は「ここどうやってます?」で盛り上がる。
Eurekaさんは独特のやりかたで本物にそっくりなボタンホールを作ってしまう。
この際直々に伝授してもらおうということになった。が、こっちはよっぱらっていたのか、よく思い出せない。




ボタンホールの途中...
「これは適当ですから撮らないで下さい」と言われたが...

Lee風のリベットの打ち方も実演してくれた。
「これはズレてますから撮らないで下さい」とも言われたが...


これも手抜きのない作りで、ステッチがプリントということには決してなってない。
後ろが十数年もののミシン。Seamsさんも私も似たりよったりのを使ってるが、Seamsさんはとうとうプーリーがモゲてしまって軸を直接工具で掴んで回してるとか・・。すごすぎ。

--家庭で作った本格ヴィンテージ--
「ハンドメイドジーンズ3人展」開催!!

2000年 2月25日〜3月1日 場所は東京都赤坂
赤坂見附から徒歩6分
EurekaさんSeamsさん、そして私の力作をナマで見れたりする。
なにやらプレゼントもあるという。
詳しくはこちらへ...


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