Tips
材料やツール活用のための"Tips"(ちょっとしたテクニック、裏技)をいくつか紹介していきたいと思います。
まずはマルチダイ"KOMA-6558"ですが、ボタンだけでなく、いくつかのリベットにも使えます。
具体的にビデオで紹介します。
バックポケットによく使われる "SL-4R" (SL-RIVET)...これをKOMA-6558eで取り付けます。
ちなみに同じコマを"6558"や"6558e"と記述したりする場合がありますが、テフロンのパーツの有無の違いだけで基本は同じものです。
この"SL-4R"リベットの特徴は見た目もインパクトがありますが、構造的に生地が1枚だとうと5枚だろうと同じ圧迫力でしっかり留まり、かつ外れる事はありません。
また、外そうとする場合はほとんど生地にダメージを与えずにリムーブする事が出来るという、これはかなり稀有なリベットです。
同じように "SL-7R" (2本脚カバー付き)と"3C"(アダムスキー型?)これもKOMA-6558eで取り付けます。
この"SL-7R"リベットも構造的に生地が1枚だとうと5枚だろうと同じ圧迫力でしっかりついて、かつ外れる事はありません。ビデオではあえて生地1枚で打って、特に強くプレスする事なくしっかり付いています。 ただし、カバー部分がやや下のベースから浮いてしまう構造なので、しっかり補強されているにもかかわらず、触るとややもするとゆるんでいるような感触です。ちょっとそこは気になる人はいるかもしれません。
その次の"3C"は、これは大変優秀なリベットで"6R"と比べても後から不意に取れてしまうようなトラブルはほとんど無いと思います。
どちらのリベットも制作したメーカーから専用の打ちコマが当然ですが供給されています。しかし、このような方法でも特に問題なく仕上がります。
--- マルチダイ"KOMA-6558"のここがポイント ---
上記ビデオを見て、気がつく方も多いと思いますが、上側のパーツをセットする前に「空」で生地を押しているのはどういう意味なのか?と..
それはつまり、このコマは空中でパーツを保持できません。なのでパーツを片手で運んでくるまでに生地が逃げないように軽く押さえておくのです。
先に何か下穴を開けているわけではありません。下コマのスブリングを利用しているだけです。
この動作を自然に体得するのがすごく大事です。いったん覚えると、おそらく通常の高価なコマを使うよりも(特にボタンは)早く正確に打てます。
"早く"というのはコマの交換が不要な分だけ確実に早いです。"正確に"というのは通常のコマはパーツがまったく見えなくなるので、かなり勘と慣れが必要ですが、このTipsはパーツ本体が丸見えなのでミリ単位で合わせられます。思うに工場が使うレーザーポインタ付きアタッチマシンと互角の正確さだと思います。
以上のように多くのボタンといくつかのリベットにも使えるので、ある意味ジーンズはこの1つの潰しコマでボタンもリベットも全部出来てしまうわけです。
どうぞ"KOMA-6558"を活用してみて下さい。きっと想像以上にスーパーマルチだと感じるでしょう。
Super classic Finish
オリジナルの新しいコマ"TX2"と"SC935"の紹介も兼ねたビデオです。
最初にバーを深い位置でロック(そこで終わりでもいいのですが..)さらに露出した軸部分を低く潰します。
最初の潰しコマはKOMA-6RでもKOMA-TX2どちらでもかまいません。ただTX2はショートリベット(TXR-SHCX)には向きません。
SC935を使う2回目の潰しには、軸の露出の量つまり生地の厚さによりますが、多くの場合一度めの場合より力が必要です。
しかしながら上から押さえるしか方法が無いハンドプレスは体重以上の力をかける事はできないので、体重全部でも足りない場合は大きなプレス機に変えるかハンドルを長く拡張するしかありません。
また、ハンドプレス機はテーブルに固定した方が安全かつ強力になります。一番小さい100号機の場合は下の画像のようにCクランプで固定する程度でも十分です。
Cクランプ固定で、作業者の体重が70kg前後あれば100号機でもおおよそ大丈夫かと思います。
画像右側はモンキーレンチを使ってハンドルを拡張してみたSC935の試作時の画像です。 この方法で注意しなければならないのは、プレス機の支点部分を壊さない程度に力を加減しないといけません。
このページでは不定期ですが、また何か紹介したいと思います。
動画が再生できない場合はYouTubeで...
...SL-RIVET by Muiti-die"6558e
..."SL-7R" と"3C"を6558eで
...SC935 スーパークラシック仕上げ
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